目次
主な対象者
- 始めて白色申告をする人。
- 白色申告者で、改正により平成26年1月から記帳と帳簿書類の保存が必要となった人。
白色申告に必要なもの
- 領収書や請求書等の証憑
- 記帳した帳簿
- 確定申告書B
- 収支内訳書
e-taxを利用する場合
・電子証明書
・カードリーダー
白色申告作成の手順
やること | いつやるか |
領収書や請求書を保管 | 毎日 |
マネーフォワードの設定 | 最初のみ(以降費目が増えた時) |
帳簿を記帳(マネーフォワードに登録) | 月1回 |
収支内訳書を作成 | 年1回 |
確定申告書Bを作成 | 年1回 |
領収書や請求書を保管
領収書や請求書さえあれば、他のものは1日でやることも可能です。
なにわなくとも、まず領収書等をきちんととっておきましょう。
おすすめグッズ
状差し
日々の領収書等は状差しに束ねていきましょう。
領収書がないもの
1.電車賃
電車賃のように領収書がないものは、別で記録しておきましょう。
記録方法に特に指定はありません。
その際必要な情報
1.日時
2.どこからどこへ
3.金額
4.利用の目的(取材のため等)
2.香典代
取引先の香典を払ったとしても領収書はもらえないですね。
※お願いすればもらえるかもしれませんが、失礼ですし・・・
その場合、領収書がなくてもそれを示すものがあれば計上する事が可能です。
例えば「案内状」などです。
もちろん案内状にいくら払ったという内容はありませんので、実際に払った金額を自分で書いておきましょう。
帳簿を理解
国税庁で求めている帳簿の主な記帳内容を知っておきましょう。
この内容がきちんと書かれていれば、問題ありません
- 取引の年月日
- 売上先・仕入先その他の相手方の名称
- 費目
- 金額
- 事由
税務署が帳簿の様式例を紹介しています。
《参考》記帳対象者の帳簿の様式例
帳簿の様式や種類については、特に定めはありませんが、個々の取引の実態に応じて作成することが必要です。
この様式例の場合、それぞれの費目ごとで列になっているので、縦に足していくと合計が出せるので、すすめているだと思います。
確かに紙であればいいかもしれません。
ですが、電卓で足していくのはめんどくさいです。
※上記の様式例をエクセルで作成してみました。⇒帳簿サンプル
そこでもっと楽な方法で帳簿が作成できればという事で、マネーフォワードで帳簿を作成する方法を説明します。
マネーフォワードの機能
マネーフォワードとは、無料利用できる家計簿のwebサービスです。
※有料のプランもあります。
ここからマネーフォワードの設定になるわけですが、その前に、利用する機能だけに絞って説明します。
1.金融機関取引の自動取得
2.現金の入出金の手入力
3.エクセルデータの出力
1.金融機関取引の自動取得
マネーフォワードの特徴としては、自分の利用している金融機関を登録することで、その金融機関の入出金を自動的に取得して登録してくれます。
「2013/12/26」に「2,855円」が「みずほ銀行」から大項目「その他」の中項目「電気代」が引き落とされた。
という内容が自動登録されます。
2.現金の入出金の手入力
現金の入出金は手入力でします。
「2013/12/26」に「ココア」を「100円」で買って、大項目「その他」の中項目「その他食費」で登録した。
という内容で手入力で登録したものです。
3.エクセルデータの出力
1、2で登録したエクセルのデータは以下の形でダウンロードできます。
これを少し編集してそのまま帳簿にします。
マネーフォワードの中項目の追加
重要なポイントです。
登録項目の中に「大項目」と「中項目」というものがあります。
これは入出金内容を費目分類するためのものです。
例えば「交通費」の場合
大項目は「交通費」
中項目は「電車」「バス」「タクシー」「飛行機」「その他の交通費」
大項目は「その他」を利用します。
つまり、「その他」=「事業用」として扱います。
項目の追加は中項目でします。
追加する項目としては以下のものが考えられます。
項 目 | この項目に分類される具体例 | |
売上 | ||
仕入 | ||
⑪ | 給与賃金 | 給料、賃金、退職金、食事や被服などの現物給与 |
⑫ | 外注工賃 | 修理加工などで外部に注文して支払った場合の加工費など |
⑬ | 減価償却費 | 建物、機械、船舶、車両、器具備品などの償却費 |
※ 取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産については、減価償却をしないでその使用した年以後3年間の各年分において、その減価償却資産の全部又は特定の一部を一括し、一括した減価償却資産の取得価額の合計額の3分の1の金額を必要経費にすることができます。 | ||
⑭ | 貸倒金 | 売掛金、受取手形、貸付金などの貸倒損失 |
⑮ | 地代家賃 | 店舗、工場、倉庫等の敷地の地代や店舗、工場、倉庫等を借りている場合の家賃など |
⑯ | 利子割引料 | 事業用資金の借入金の利子や受取手形の割引料など |
イ | 租税公課 | 事業税、固定資産税、自動車税、不動産取得税、登録免許税、印紙税などの税金 |
ロ | 荷造運賃 | 販売商品の包装材料費、荷造りのための賃金、運賃 |
ハ | 水道光熱費 | 水道料、電気代、ガス代、灯油などの購入費 |
ニ | 旅費交通費 | 電車賃、バス代、タクシー代、宿泊代 |
ホ | 通信費 | 電話料、切手代、電報料 |
ヘ | 広告宣伝費 | ①新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどの広告費用、チラシ、折込み広告の費用 |
②広告用名入りライター、カレンダー、うちわなどの費用 | ||
③ショーウインドーの陳列装飾のための費用 | ||
ト | 接待交際費 | 相手方や支出の理由などからみて、事業を営む上で通常必要と認められる金額が必要経費 |
①取引先などを接待する茶菓飲食代 | ||
②取引先などを旅行、観劇などに招待する費用 | ||
③取引先などに対する中元、歳暮の費用 | ||
チ | 損害保険料 | 火災保険料、自動車の損害保険料 |
リ | 修繕費 | 店舗、自動車、機械、器具備品などの修理代 |
ヌ | 消耗品費 | ①帳簿、文房具、用紙、包装紙、ガソリンなどの消耗品購入費 |
②使用可能期間が1年未満か取得価額が10万円未満の什器備品の購入費 | ||
ル | 福利厚生費 | ①従業員の慰安、医療、衛生、保険などのために事業主が支出した費用 |
②事業主が負担すべき従業員の健康保険、厚生年金、雇用保険などの保険料や掛金 | ||
レ | 雑費 | 事業上の費用で他の経費に当てはまらない経費 |
新聞図書費 | 仕事の情報収集するための新聞、雑誌、書籍代、有料メールマガジン購読料 | |
支払手数料 | 銀行振込、引出手数料 | |
支払報酬料 | 税理士や弁護士への支払 |
必要なものだけ選択して登録しましょう。
私の場合は
①売上
②旅費交通費
③通信費
④消耗品費
⑤新聞図書費
⑥支払手数料
こんなものです。
帳簿を記帳(マネーフォワードで入出金の項目チェック)
マネーフォワードの設定で既に説明した内容ですが、「金融機関取引の自動取得」と「現金の入出金の手入力」が帳簿記帳にあたります。
なので、説明は省略します。
帳簿の作成
データの出力は月ごとです。
まとめて一年分出力できればいいんですが、それは我慢。
1.ダウンロードしたデータ
2.必要なもの
3.フィルターにかけて、不要なものを削除
これを月毎で作成して、合算させましょう。
帳簿としては月毎でもいいですが、一つのデータにする事で後で集計するのが楽になります。
これで帳簿としては完成です。